私、わたし―ろう者で性同一性障害27歳の心の葛藤
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「人工内耳の手術を勧める人の気持ちの底には、聞こえることが当たり前で、聞こえないことは欠陥、という思いがあるような気がします。耳が聞こえないという障害は欠陥なのだから、取り除かれるべきだというわけです」という疑問の声から始まる本書は、ろう者で、かつ性同一性障害をもった著者による、これまでの人生を語るエッセイです。「ありのままであること、それを受けれること」この言葉がとても重く感じられる内容です。
家族全員がろう者という、いわゆるデフファミリーに生まれ育った著者は、幼稚園の頃「自分は違うな」と感じ始めていたそうです。初恋の相手は男の先生でした。ろう者であることと性同一性障害であることの両方を背負いながら進んで行く、そんな著者の十代の様子が、大きな戸惑いの渦として表現されています。そこでは、ろう学校で感じた疑問や気付きが織り交ぜられつつ、現在の著者のルーツを見ることが出来ます。
「今の私が好き」というポジティブな最終章を通じ、自分を開いて行くこと、受け入れることというものの大切さを、ひしひしと感じます。
1 音のない世界に生まれて
2 男?それとも、女?
3 耳が聞こえないって、かわいそう?
4 死にたいほどつらかった日々
5 忘れられないラブ・ストーリー
6 人生には目的が必要なんだ
7 女になりたい
8 ろうでよかった
9 自分を変える
10 今の私が好き