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セクシュアル・ストーリーの時代―語りのポリティクス

自らが秘めていたことを語り出す人々が増えたと言われています。それは性的なカミングアウトであったり、吐露であったり様々です。問題は、なぜそういう行動を取る人々が増えたのか、それは社会的、文化的変容の結果なのか、そしてそれは具体的にどのようなものなのか、など多岐に渡ることでしょう。本書では、「語り」というものにスポットを当て、それらの具体例を交えながら、社会と文化の変容に注目していきます。

「語り(ストーリー)」という行動においては、語り手と聴き手が存在してストーリーの場を構成しますが、ここで生じるのは語り手から聴き手への一方通行のコミュニケーションではなく、双方の能動的・心的働きかけによる「共同作品」と捉えることができるでしょう。本書では、セクシュアルストーリーを生み出そうとする動機や、カミングアウトによって発生するもの・変化するもの、また語りによって認識される事実は真実なのかなどについて検討を加えています。

なお本書には、補論として「日本におけるテリング・セクシュアル・ストーリー」が掲載されています。また、脚注と参考文献表も大変充実しています。

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第1部 ストーリー・ゾーンに入る(セクシュアル・ストーリーを語る文化
ストーリーの社会学への招待
セクシュアル・ストーリーをつくる)
第2部 カミングアウトはいたるところで―近代主義者の欲望、危険、回復のストーリー(カミングアウト、沈黙をやぶり、回復へ―近代主義者の物語の諸例
女性の文化とレイプ・ストーリー ほか)
第3部 世紀末のセクシュアル・ストーリー(物語とその時機
変化する後期近代のセクシュアル・ストーリー
親密性の市民権―セクシュアル・ストーリーを語る政治学 ほか)


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社会文化とセクシュアリティを研究する、読書好きの男性です。