セクシュアリティの多様性を踏みにじる暴力と虐待
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本書には、世界中で行われている人権侵害の事実が報告されています。その対象とされているのは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人々です。そこには、目を覆いたくなるような凄惨な現状があります。セクシュアル・マイノリティーの存在は、その国の文化の冒涜者として軽蔑され、差別され、社会的な抹殺や実際の投獄にまで及びます。
1995年にルーマニアで起きたケースでは、「女性の誘惑を企てた」として逮捕されたレズビアンの例が紹介されています。ルーマニアの同性愛観や、刑務所内での虐待の様子など、同時代の出来事とは思えないほどです。このケースの女性は、アムネスティ会員らの働きかけにより、最終的には大統領命令で釈放され、彼女はルーマニアを出国することになりました。
セクシュアリティの多様性に関心のある人は、本書を通じて世界の厳しさと向き合い、あらためて襟を正しつつ、日々考え行動されていかれることを願っています。
第1章 同性愛の犯罪化―拷問のライセンス
第2章 警察による拷問と虐待
第3章 刑務所内の拷問と虐待
第4章 政府機関の強制医療
第5章 むごい仕打ちが示す憎悪の深さ―地域社会で起こる同性愛嫌悪による暴力
第6章 セクシュアル・アイデンティティに基づく拷問を逃れて
第7章 「命を守る闘い」―人権擁護に携わる人びと
第8章 アムネスティの勧告
第9章 あなたにできること