老いの始まりと終わりのない性
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男性の性機能に関する生理学の発展を受け、現在では医学的治療の対象として“高齢者の性”が扱えるようになりましたが、同時に、ある問題を生み出しもしました。それは「勃起障害を器質性の原因からのみ捉えてしまう」ということであり、社会的・心理学的、および人間関係的な影響と身体的変化の相互作用という、重要な側面が軽視されてしまいがちなことです。
本書では、大きな視点から学術的に高齢者の性を論じており、「正常な老化」と「疾患」を混同することなく考察が進められています。その内容は専門的であり、医学者や心理学者、社会学者といった人々にこそ読まれるべき内容ではありますが、文章そのものは平易にまとめられており、ケーススタディや調査レポートなどを通じて一般読者が得られるものも、大きなものがあると思われます。